2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ヘイトスピーチの彼方へ

1 言論の自由は守られねばならない。 だから、ヘイトスピーチだって許される。しかしそれは、限りなく醜いし、それによって傷つく人がたくさんいる。人の世は、その醜さと暴力性に耐えられない。耐えられる人間や世の中は異常だ。 ヘイトスピーチが自由であ…

神は、女の性器に宿っている

1 吉野裕子の『日本古代呪術(講談社学術文庫)』は、興味深い読み物だった。日本列島の古代呪術は「女陰信仰」の上に成り立っている、という。それは、僕が考えている「色ごとの文化」の伝統とも通底していることで、なるほどとうなずけることも多かった。…

バブリーな思考と民主主義

1 ひと昔前は5月のことをよく「行楽のシーズン」といった。気候はいいし、連休はあるし、ともあれ行楽地としては、どちらかというと暑苦しい海よりもさわやかな風が吹く北海道や信州に人気があった。 が、それもバブルの時代までのことで、バブル崩壊とと…

選挙にいく理由

1 この数年間、選挙といっても大して面白いことも起きなかったし、関心なんか持たないほうが精神衛生にはいいのかもしれない。 ひどい世の中になってしまったものだと思う。そもそも社会のシステムそのものが腐っているのだろう。 多少なりとも自分に世の中…

新しい時代はやってくるのか

1 元号は変わったが、このひどい政権が交代する気配はまるでない。 民意の総体にかなった政権であるはずもないが、多くの民意がそれを許してしまっている。ひどいとわかっていてもしょうがないと思う人もいれば、積極的にそこにすり寄ってゆく人もいる。もち…

新天皇が背負っているもの

1 平成から令和になって、時代の気分が少し変わるのだろうか。変わらなくはないような気もする。なんのかのといっても天皇制は、歴史の無意識として人々の心の底に根付いているのだろう。どう変わるかはわからない。しかし「変わった」という思いは、だれも…

天皇のかなしみと微笑み

1 「平成」から「令和」に代わったことだし、この機会に「天皇とは何か」ということを考えようよ。凡庸な右翼や左翼のように、すでに分かっているつもりになるべきではない。天皇自身がだれよりも深く切実にそれを問うているというのに、天皇でもないあなた…

昭和=平成=令和

1 令和という新しい時代になって、マスコミはもう、新天皇の話題ばかりで、平成天皇のことは何も語らなくなるのだろうか。 何しろ今の総理大臣は、平成天皇のことを煙たがっていたらしく、マスコミもそこのところを「忖度」するのだろう。 平成天皇とはどの…